ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

制御と制約:運不運を創造する主体


制御されながら
同じものがたくさん増殖している


一つのタンポポの花が
たくさんの種を宿し
その綿毛を風に乗せ
たくさんの種を拡散する


その種の全てが
花を咲かすことが出来るわけではない


落ちた場所が乾燥していて
発芽出来ないこともあろう


川に落ち
海に運ばれ
発芽出来ないこともあろう


運よく芽を出し
葉を伸ばしても
除草剤を撒かれ
枯れ果てることもある


生育条件が整っていないと成長できない制約の中で
タンポポは
増殖と消滅を繰り返している


どんな条件でも
芽を出し
葉を広げ
花を咲かせる
制約のない能力を持ったタンポポならば
運も不運もないのだろうが
能力の制約から
タンポポの種には運不運が付きまとう


この運不運は
タンポポが自ら創造し引き継いできたものだ


植物により
最適な生育条件は異なる


この植物に内在する制約により
同じ状態であっても
植物により
不幸な状態であったり
幸運な状態であったりする


日陰を好む植物もあれば
日向を好む植物もある


温暖な気候を好む植物も
寒冷な気候を好む植物もある


だから
熱帯の植物を
温帯に持ってきても育ちにくい


温帯の持ってこられた植物は運が悪いが
その運の悪さは
自らの制約に基づくものであり
温帯に持ってこられた外部からの制御に基づくものでもある


内部と外部の組み合わせで
運不運が生まれてくる


運が良い組み合わせが
調和がとれた状態で
運が悪い状態が
調和がとれていない状態だ


この意味で
運不運は調和の有無である


運が良ければ生き残り
運が悪ければ消滅する自然選択のなかで
調和するものが残存してきた


進化は調和を選択してきている


アドレナリンと
アドレナリンリセプターも調和して
機能している


相互適応の調和が残存しながら
自己組織化が進み
生命の多機能化が進んで来た


良い関係を残存させながら
社会は進化してきた


ここに
良い関係を創る義務が生まれてくる


温帯では
温帯に適した生き方をする義務があるということだ


この義務を履行しなければ消滅する


同じものがたくさん増殖する


同じ義務がたくさん履行される


義務を履行しなければ
生きづらくなるからだ


この生きづらさを払しょくするために
内部を変えるか
外部を変えるかしなければならない


それだから
内部を変えるために
自身を律したり
外部を変えるために
社会運動をおこしたりする


けんかや戦争も
外部を変え得ようとする試みだ


自分を律してばかりはいられないから
社会は流動しながら
時代の色を変えてゆく

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