ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:因果律と反応の違いについて


雨が降ると
傘の華が開く


このような場面で
「雨が降る」は「刺激」であり
「傘の華が開く」は「反応」と解される


刺激とそれに続く反応は
因果律の一種なのかもしれないが
結果が
原因に対し受動的ではなく
むしろ能動的なところが
「雨が降ると地面が濡れる」
という因果律とは異なるところがある


「傘が開く」のは
能動的活動なくして成立しない実践なのだ


メスの蛾がフェロモンを放出し
オスの蛾を呼び寄せる


これも因果律の一種なのだが
オスの蛾がフェロモンに反応するとこを前提として
メスの蛾がフェロモンを放出するということで
原因の側である「刺激」も
「雨が降る」というような偶発的なものではなく
オスの反応から能動的に帰納して
フェロモンを放出するという原因を能動的に実践している


「雨が降ると傘が開く」場合の刺激は
偶発的であるが
蛾のフェロモンの場合の刺激は
反応をあらかじめ帰納した刺激であるという違いがある


前者の刺激を外部刺激
後者の刺激を帰納的刺激あるいは内部刺激と呼ぶこともできよう


帰納することにより
協調関係を結び
同じ局在の内部の部分として
刺激と反応が成立しているからである


生命の内部で
特定の内部刺激とそれに対する反応が連鎖し
エントロピーの増大が抑制されている


反応を帰納していない刺激は淘汰され
循環する反応に帰納した刺激が選択され
生命は進化してきた


生命は
外部刺激に適応するのみならず
帰納的に適応した内部刺激により維持されている


ホルモン
神経伝達物質
DNA
さまざまな帰納的な内部刺激が
反応の循環の中で維持されている


生命反応は
帰納的原因と
能動的結果に満ちた因果律からできている

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