一本の矢よりも
三本の矢がまとまった方が折れにくいように
いくつもの動因により
目的が維持されている方が
目的は維持されやすい

反応の仕掛けには
それぞれの機能が潜在している

この機能の潜在から
その機能の目的を推察することが出来る

こうして潜在している目的が
同じ目的をもって
一つの身体の中に
たくさん埋め込まれているので
生命は
「生きてゆく」という目標を
力強く達成できるようになっている

私が生きるために
私の心臓は鼓動し
私の血管は血液を運び
ホルモンや神経刺激物質が分泌され
ホルモン受容体や神経が興奮したりしている

このように
同じ目標に向かい
様々な反応の仕掛けが連帯できている
力強い関係が
生命を維持している

これほど力強い連帯ではないにしても
言語も
それを話す人々の間に強い連帯があり
貨幣経済も
その通貨を使う人々の間に強い信頼関係が構築されている

このような
連帯や信頼関係が崩壊すれば
貨幣も言語も消滅し
生命も絶滅することになるだろう

目的をめぐる連帯や信頼関係が
存在を維持しているということになる

私は夢を探さなければならぬのだろう

そして
夢を分かち合う人を捜さなければならぬのだろう

既に存在している目的に中に
それらを捜すことが出来るだろう

新しい出会いの中にも
それらを捜すことが出来るだろう

そうすることで
目的を未来に運ぶお手伝いを
実践してゆくことが出来るだろう

私の傍らで眠っている猫も
そんな夢を意味ているに違いない