地球の歴史において
地上に植物が生い茂るようになると
大気中の酸素の濃度が上昇し
今生存している動物が棲み易くなった

ちょうどいいことに気温もうまく整った

このように書くと
まるで今の生き物のために
地球の歴史があるようにも解釈できるのだけれど
環境が整ったから
それに見合った
今生存している動物たちが現れたのであり
今生存している動物たちが現れるために
そういう環境になったわけではないだろう

どんな環境でも生きてゆける高性能な生き物は
なかなかいない

だから
生き物は
行き当たりばったりを繰り返す

みなが行き当たりばったりだから
同じことをしても
周りが違ったことをしてしまい
同じ結果にならなくなったりする

同じことをしても
失敗することもあれば
成功することもある
だから
同じことばかりではなく
違うこともしながら
しなやかさに生き抜くことにもなる

しなやかさは
失敗を許容しながらの成功へのこだわりだ

多様性は
そんなしなやかさを醸し出す装置となっている

多様性は
うまくいくことと
うまくいかないことの分かされをたくさん設けている

いわば
多様性は格差の源でもある

よく言うように
成功にはリスクがつきものだ

その他大勢に混じらない勇気や
向こう見ずの勇気ばかりではない
失敗を許容する強さも必要だ

格差として失敗に属していたことが
成功につながり日の目を見ることもある

生命の歴史も
こんな成功した失敗の歴史ということなのだろう

失敗して死んでも
次から次へと
失敗を試し続ける生命が生まれてくる

こんな失敗しながらも生き延びる命たちの
かすかな成功を記憶しながら
生命の歴史がこれからも
しなやかに力強く続いて行くのだろう

真っ赤なお鼻のトナカイさんのように
劣等感が優越感に変質する日を夢に見ながら
多様性がしなやかに揺れ動く

やせ我慢ではない、、、
報われないだけだ、、、
そう言い聞かせながら
イビツな私を鼓舞してみせる