ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

多元論:多元的世界のつながりが喩えとなって顕れる


「怒る」という言葉と
「叱る」という言葉の間に
微妙な違いがある


どちらかというと
「怒る」には感情的で利己的なイメージが
「叱る」には理性的で利他的なイメージがある


「たしなめる」という言葉もある
これは
「叱る」よりももっと
理性的で利他的なイメージがあるけれど
どこか
上から目線のところがあり
下手をすると偽善の匂いもまじることがある


音楽のメロディーに
明るいメロディーや
暗いメロディーがあるように
言葉にも
明るい言葉や
暗い言葉がある


レモン色い気分
橙色の気分
灰色な気分
感情が色に喩えられるように
言葉にも色があり
たとえば
さわやかな色と
さわやかな言葉の間には
喩えがうまれる関係がある


言葉
音楽
色彩
感情


それぞれ
別世界の存在ではあるけれど
どこかで連なりがあるから
喩えが成立する


一人のあくびが
皆に伝わったり
一人のイライラが
皆に伝播したり
一人の尿意が
皆に伝わったりする


そんなつながりをもたらす何かも
どこかに眠っていて
実践の時を待っているのだろう


「ある状態」が
「別の状態」をなぜか引き起こす


「ある状態」と
「別の状態」がそれぞれ独立しているはずが
なぜかつらなって
豊かな関係性がうまれ
豊かな機能に結びついている


「怒り」
「叱り」
「たしなめる」ということも
独立してそれぞれ存在している人と人を
つなげてゆく行為である


そんなつながりの中で
豊かな関係性が育まれ
豊かな人間社会が築かれている

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