ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

再現競争:記憶の踏襲


チェスの駒は
決められたとおりにしか動かせない


現実的には
ルールを破って
自由に動かすことはできるけれど
チェスの試合の中では
決められたとおりにしか動かすことはできない


水分子は
油の分子と離れる性質があるが
このような
ものそのものの性質として
チェスの駒は
決められた通しにしか動けないのではなく
駒以外の要素であるルールにより
決まられたとおりにしか動かせななくなっている


名人同士の勝負では
勝負がついた後
もう一度一から始めて
先ほどの勝負の時と同じ
駒の動きを再現することができる


間違えて
先ほどとは違うように駒を動かすこともあるかもしれないが
先ほどの勝負の通りに駒を動かす


この場合
言うまでもなく
駒がどう動いていたのか覚えているのではなく
勝負していた名人が駒の動きを記憶している


大げさに言うと
駒の動きは
名人の記憶に支配されているということだ


私の中に取り込まれた栄養素も
チェスの駒のように
栄養素の性質に応じて動くのではなく
私の体の中の記憶に従い動き
機能している


これらの記憶を私は
いつしか授かり
そして伝えてゆく


この動きの中で
私は命を紡いでいる


記憶の中で生き
その記憶を懸命に伝えたがっているようだ


私の意識の記憶は
私の中の記憶のほんの一部に違いない

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