植物の種の中には
「ああ」して「そう」して「こう」しよう
という予定された実存的な因果律が詰め込まれている

この実存的な因果律が実践されると
芽が出て葉や花が開き
やがて種を結ぶということになる

実存的な因果律には
実在の斉一的時空はないが
実存としての時空が多重に存在している

この多重に存在する実存的時空に
たくさんの種がそれぞれの因果律を描いている

このように多重の実存的因果律は
実存する斉一的時空で
それぞれ実践を試みるのだけれど
その多くは失敗し
実存的因果律の連鎖を途中でやめることになる

思いを描くことは勝手だが
それを実現するには
現実の壁を乗り越えなければならない

現実から
受け入れやすい実存と
受け入れがたい実存もある

育ちやすい花の種もあれば
育ちにくい花の種もある

育ちやすい場所があれば
育ちにくい場所もある

このような状況の下で
実践が繰り返され
現実と実在の相関関係が熟成する

実存としての夢や制度が
実践され
時に実現し
時に破綻する

多重に存在する実存は
破綻を織り込みながら
増殖を繰り返す

生命力はある意味
欲深く
実存を増殖する力であろう

私も欲の塊だ

その欲を斉一的時空において実践すべきか悩みながら
欲を実現する環境を模索し整え
欲を小出しに実践してみたりする