ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

平衡と遷移:自己肯定感が維持する差異


半透膜を挟んだ二つ入れ物の片方に水を入れると
半透膜を水が通過して
もう一方の入れ物の水の高さも
始めに水を入れた方と同じ高さになる


ところが
半透膜を通らないしょ糖を溶かした水を入れると
水はもう一方の入れ物に流れるけれど
しょ糖は流れない


このため
しょ糖の濃度差が二つの入れ物の間に生じ
この濃度差を無くそうとするような水の流れが
平衡状態の中で続くことになる


この流れが浸透圧を生じさせ
しょ糖が入っている水面の方が
平衡状態において
高くなり
水を入れた時のように同じ高さにはならない


しょ糖を通す膜であれば
しょ糖の濃度も均一になり
水面の高さも均一になって平衡に達するのだが
しょ糖の濃度が均一にならないので
水面の高さにも差異が生じることになる


不均一が残る平衡状態のなかで
水もしょ糖も動き回っている


このような状態に
どちらかの入れ物にしょ糖を追加すると
追加する前の水面の高さとは違う高さへと
遷移し始める


しょ糖の濃度が高い方が高い水面となる


しょ糖は
努力なのかもしれない


高い水面を維持するために
たくさんの努力が必要という事だ


とある不均一が別の不均一な平衡を誘導する


高い山が高いままであり続けるように
均一への道のりは長く紆余曲折がある


その上に
様々な不均一の平衡を維持する仕組みが存在する


生命は
浸透圧を作るような努力を
様々に重ね合わせて
不均一な状態を維持ようと努力し続けている


この不均一が生命の個性を維持している


人間には
チンパンジーとは異なる個性が維持されている


この個性を維持するために
人間は努力を重ねている


自己肯定感は
そんな努力を維持してゆくための
しょ糖のような存在だ

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