ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:言葉を知るべきとの定言命法


言葉がなければ
人の振る舞いが気にならず
自分の振る舞いが
どの他者に映っているのかも
それほど気にならないのかもしれない


発された言葉に対し
その意味を理解しなければならない


たとえ
意味を介していなくとも
さも意味を理解しているかのように振舞ったりもする


言葉を聞いた者は
その意味を解さなければならない


この定言命法が
人間を
言葉の支配下に置いている


その支配に忠誠を誓うかのように
言葉の周辺で
人間たちは互いに観察し合い
言葉の意味を確かめ合う


そして益々
言葉は便利になってゆく


支配と忠誠の共進化が
言葉と人間の関係を熟成してきた


言葉を聞いた者は
その意味を解さなければならない


この定言命法が
守られるほどに高尚であり
守られないほどに低俗と評されながら
人間は
益々言葉の支配下に置かれてゆく


そして
その言葉を人間が操る


言葉を知らないということは
操れず
操られないということなのだろう


それは低俗なことなのだろう


だから自由は低俗だ


哲学は自由を求めてはならないものらしい

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