ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:願望のない透明な個性


人間は猫にはなれない


この限界の中で
人間として
「猫になりたい」と思いながら
反応し続けている


ここに
「なりたい」と
「なれない」が
力強く同居することになる


この同居は
「猫になりたい」という願望が消えない限り
消滅しない


そして
この同居が
「猫になりたい」奇妙な人間を
演出してゆくことになる


願望は
こうして人間の個性を演出してゆく


国や社会の個性を演出してゆく


「支配したい」が
「支配できない」状態が
様々な反応を呼び
個性を演出する


支配できてしまったり
支配されたりすれば
こうした個性は消えてゆき
また新たな願望が
新たな個性を演出することになる


願望はどこから生まれてくるのだろう
願望とは何だろう
願望はどこへ行くのだろう


恋心を抱き
恋に落ち
やがて恋から離れてゆく


願望がなくなれば
個性もなくなろう


願望のない透明な個性


食欲もなくなれば
私の身体も透明に近づくのだろう


そうなれば
「猫になりたい」という願望も
ぼんやりとしたものになってゆき
やがて消えてゆくだろう


願望を
それを許さない現実の中で
個性が生きている


願望がかなわないことで
今が続いてゆく


それはそれでよいことなのだろう


そう思いながら
徒労を繰り返す


ああ
それが好い事と言うことなのだろう


平和を求める


持続可能性を求める


願望が
その願望が叶わぬ間の個性を創る


猫になりたい人間は
こうした徒労の継続の中に
永遠への道を探し求めなければならぬのだろう


神と向かい合いたい人間も
こうした徒労の継続の中に
永遠への道を探し求めているのだろう

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