ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:善のイデアと仲間のイデア


仲間を裏切ってはならないという掟がある


この掟により
善がないがしろにされることがある


敵の悪は徹底的に糾弾し
見方の悪には目を瞑るということは
古今東西良くある話で
正義論においても
親族の悪事を隠すことは
致し方がないこととされ
むしろ
善であると評価されている


殺生は良くないが
豚肉や牛肉は喜んで食べるのも
殺生という悪を
人間と家畜に区画し
仲間である人間に媚することにより
正統化される行為である


仲間以外は殺して良いのである


この延長上に
戦争や
いじめを見て見ぬふりをする悪行がはびこっている


仲間であるということによる恩恵が
善のイデアを抑え
仲間のイデアを称賛するのだろう


動物行動学において
利他的行動は
自己の利益を最大化しようと行われているとされている


自己に恩恵を与える他者に利他的に行動するということが
その根拠である


こうした動物の行動の中に
仲間のイデアの先駆けを見ることができる


会えて憚られるいいかとをすると
行動において
助けてくれる可能性のある人間を食べず
助けてくれそうもな豚や牛を食べるということだ


愛着を持って育てたウサギを食べることはできない


この愛着という感情は
利他的行動の進化の過程で
利他的行動をすべき相手に対して生じるように
工夫がされて来たのだろう


仲間という集団への愛着が
善のイデアや悪のイデアを超越して
動物の行動に大きな影響を与えている


いじめる側に立つか
いじめられる側に立つかで
ものの見方は一変する


責める側に立つか
守る側に立つかで
攻める側に立つか
守る側に立つかでも
ものの見方は一変する


仲間のイデアで
思考のスイッチを入れ変えことができるのだ


思考のスイッチを入れ替えたくなったなら
「あいつを信じて損をした
 やつは裏切り者だった
 もうあいつの言ったことは信じない」
と改宗すればよいのである


仲間のイデアは
こうした運用面でも利便性も高い
極めて理性に優しいイデアである

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