種は
反応の仕掛けを共有し合う関係にある

そのため
概して
オス同士
メス同士の間では
基本的には
対照的な関係が成立している

しかし
オスとメスの間では
異なる反応の仕掛けが混在しているので
その部分において
明確な非対称的な関係が成立している

親と子の間にも
異なる反応の仕掛けが混在しているので
たとえば子育ての繁忙期などでは
一方が尽くし
もう一方が
尽くされ続けるような
明瞭な非対称性な関係が成立している

このような非対称的な関係が
さも
当たり前のことのように受け入れられてこそ
反応の仕掛けがうまく機能しているということになろう

どちらも
その非対称性を受け入れてこそ
この非対称性が成立するのだ

平等ではない
対照的な関係を維持すべきだ
などと
無粋なことは言わず
ある側面で損をしながら
別の側面では得をするような
非対称的な関係を成立させている

肝臓と
腎臓も
このような非対称的な関係を維持している

同じでないことに
互いに依存し合い
互恵的な関係となっている

凸と凹

体が
肝臓ばかりになったら
うまくないだろう

肝臓は
それなりの大きさであるのがいい

非対称性も
バランスの中で成立している

このバランスが崩れると
非対称性の意義が薄れ
非対称性の中の互恵的関係も
崩壊してゆくのだろう

愛は耐えることでもある
と考えられる節があるのは
この非対称性のバランスの揺れ動きのせいなのだろう

あまり大きな忍耐は
大きな重荷となり
時に
非対称の関係をぐしゃりと押しつぶす