ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:生命の躍動 エランヴィタール


生命は
反応の仕掛けを再現し維持することで
反応し得る主体として
存続している


ゴルジ体や
リボソーム
小胞体といった
様々な細胞内小器官が
細胞を存続させてという目的のもと
それぞれの機能を分担し
反応の仕掛けを再現しながら
時機に応じて反応している


それぞれの細胞内小器官が
単独で存在しても
それは
一過的な存在であり
生命としての持続力にかけてしまう


様々な細胞内小器官が
協調してこそ
細胞としての生命が維持されている


この
目的に沿った協調こそが
生命が
単なる物理的な存在ではなく
生き生きとして生命と呼ばれるに足る存在にしている


それともう一つ
この
目的に沿った協調が
カメラのように
人間という外部により付与されているのではなく
生命自身の自律的な活動によりもたらされていることも
生命の大きな特徴である


この
目的の自律的な維持こそ
生命の特徴と捉え
ベリクソンは生命の躍動と表現したのだろう


それぞれの生命が自律的に
目的を創造し
それに向け協調した様々な機械的仕掛けが
進化してきたという生命感が成立しよう


環境という外部は
この生命の躍動を制限するものであり
生命の躍動を促すものではない


生命の内部から湧き上がる躍動があって
初めて
生命は環境と対峙できるのである


この対峙の中で
同じ目的を持つ生命は
協調への道を歩み
異なる目的を持つ生命は
対立への道を歩みやすい


この
2律背反的な生命体の関係が
細胞内小器官が
それぞれ独自の異質性を保ちながらも
協調関係を維持するという
組織化を進化させてきたのだろう


細胞内小器官は
大きな目標を達成するために
それぞれの機能を分担している


この機能分担の総和としてのみ
生命は維持される


どれか一つの機能だけでは
生命としては消滅してしまう


この総和において初めて生存を可能にしている
組織的協調こそ
ベリクソンが提唱した生命の躍動なのだろう


目的を定めるのは
理性だけではない


生命は皆目的の中で躍動している


それぞれの
自律的目的の中で躍動している


理性ばかりを優先すると
こうした躍動は影をひそめてしまうであろう

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