ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

生命と反応:予定があり実践があるということ


物質の自由落下する性質に抗い
飛行機が飛んでゆく


この飛行機を構成する物質が
落下する自由を捨て
飛ぶことに全力を尽くしている姿を
乗客たちは
称賛しなければならないだろう


エンジンが生み出す推進力が
翼で風を切ることで揚力が生まれる


この揚力で
飛行機は自由落下する本来的性質に抗い
飛行し続けることが出来ている


だから
エンジンの不調により
翼が生む揚力が低下すると
飛行機は飛行できなくなる


エンジンは
飛行していない時にも
推進力を生むように設計され
仕掛けとして整えられている


このような
規制された不自由な仕掛けがあり
推進力を発生させる実践が可能となっている


エンジンを分解して
その部品を全て床に並べておいても
このような推進力は生まれない


規則正しく並べるよりも
より高度で秩序だった組み立てがなされ
はじめて
エンジンとなり
その機能を発揮することになる


エンジンとなるべく予定され
製造された部品たちが
集められ
組み立てられ
推進力を発生するという実践が可能となる


様々な予定が
組み合わさり
初めて実践に至る


実践の前に
予定が実存している


そして
実践がうまくゆくと
その予定が繰り返される


ここで
実践の後に予定ができる


予定と実践の循環の中で
エンジンは進化してきた


飛行機も進化してきた


別段
飛行機はなくても良いものだった


在ればよいものだった


それが
なければならないものになってきた


飛行機の躍動は
なくても良いものが
なければならなくなったということであろう


生命の躍動も
同じようなものであろう


予定と実践の循環の中で
生命は進化し
なければならないものとして存在し続けている


わたしも
私の予定の中で不自由を感じながらも
何とか自由の枠を広げようと苦労を重ねている


この苦労が日の目を見ると
その苦労を続けることが
ごく当たり前の
なければならないものになってゆくのだろう


それが私の躍動ということになる


自由の地平から
機能の地平への躍動である

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