思考と実体:パラレルワールドの乱立と相関
実体を写し取った思考と
思考を写し取った実体は
互いにパラレルワールドの関係にある
完全には一致しないが
相関関係を結んだパラレルワールドである
その時計と
この時計が
同じような時を刻みながら
違う時を刻んでいる
この時計たちのようなパラレルワールドが
実体と思考の間にも成立している
そして
複数の思考も
それぞれがパラレルワールドとして成立している
いくつもの時計が
それぞれのワールドとしての時を刻み
いくつもの思考が
それぞれのワールドとしての意識を映す
こうしたワールドが
互いに刺激し反応し
相関関係を維持すべく実践を繰り返している
この刺激反応の実践を終わりとすれば
相関関係は次第に崩壊してゆくのだろう
機械時計の時間を直すように
思考を直しながら
実体に修理を加えながら
パラレルワールドが相関関係を築き続ける