ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

思考と実体:矛盾を受け入れる泡沫的世界


泡沫的世界に
機軸を導入し秩序を形成する


すると泡沫性は減少し
世界は安定化することになる


しかし問題もある


いくつもの機軸を導入してゆくと
機軸間で矛盾が生じることになる


「この矛はどんな盾をも突き通す」という機軸も
「この盾はどんな矛をも跳ね返す」という機軸が
同時に存在し得るということである


思考対象世界の泡沫性の名残りが
両立しえないことを
どちらも存在させてしまうから寛容と言えば寛容である


この寛容性が
アウフヘーベンをもたらすことにもなるのだろうが
個人内部では葛藤
個人間や集団間では紛争をもたらすことになる


思考対象世界において
「これは正解だろうか?
 それとも不正解だろうか?」と
疑問を持つことが出来るのも
この寛容性によるところである


こうした疑問を解決するために
大きく二つの方法がとられる


一つは
思考対象世界において
様々な機軸を比較しながら
より矛盾のないことを正解とする方法であり
もう一つは
実体世界に直接回答を求める方法である


この二つは
異なるようでいて
同じようなところがある


思考対象世界の基軸は
そもその実体世界を起源としているところがあり
実体世界も
思考対象世界により加工されているところがあるからである


基礎研究は
実体世界を思考対象世界に取り込む努力であり
応用科学は
思考対象世界により実体世界の加工である


このような
双方向の影響し合いの中で
様々な世界や機軸が関連づけられてきた


基礎哲学と応用哲学というのもあるのだろう


哲学も世の中のためになる応用哲学があってこそ
世間の評価を得られるものなのかしれません

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