ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

言葉の通じぬ闇の中でうごめく内臓


内臓という生き物は
赤ちゃんのようだ


言葉はしゃべらないが
泣いて
大人たちを指図する
そんな赤ちゃんのようだ


お腹がすけば
グーグー鳴り
調子が悪いと
痛くなる


機嫌が良いと
静かに寝ていてくれる
その間に
こちらのやりたいことや
やらなければならないことを
さっさとやっつける


内臓が騒ぎ出したら
また
そちらにかかりっきりになりかねない
こちらのやりたいことは
内臓の機嫌がいいうちに
やっつけてしまうに限る


意識は
こんな赤子を育てるための道具になっている
ちゃんと
この赤子の面倒を見たくなるようにできている


きっと
私は内臓に寄生されているのだ
よく言えば
内臓に頼られているということだ


そして私も
私の内臓を頼っている
相思相愛ということのなのだろう


相思相愛がなせる業なのか
どことはいえない
けだるさに襲われることがある
きっと
内臓が何かを訴えているのに違いない
言葉をしゃべられぬ内臓が
きっと何かを訴えているのだろう


本当に大切なことに
言葉は無力になる


また今日も
内臓の言葉にならない言葉に
耳を傾ける

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