ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:言葉の影響力の拡散


言葉が
人間を支配すればするほどに
人間は言葉を便利に使えるようになる


仮に
猫が言葉を理解し
その言葉に従い動いてくれるようになったのなら
もっと言葉は便利なものになるだろう


言葉が支配する領域が増えれば増えるほど
言葉は便利になり
もっともっと言葉の影響力が強くなる


言葉は
その周囲に人間の肉体と感覚を配し
その局在を維持している


人間を通じて
その外界と接しているということだ


人間は
言葉という局在の中心を眺め
振り返り
言葉の外側に目を向けて
その両者を結び付けている


あの人は病気だよ


あの人は善人だ


もったいない
猫に小判だ


様々な言葉を使い
人間が
言葉の外側と内側を結び付けている


結び付けながら
その両側を変遷させている


人間の
人間のための
人間による変遷が
言葉の内外で進行している


夜空に輝くあの星に
素晴らしいものがあるのなら
その素晴らしいものを言葉に表し
何時かそれを手に入れたいものである


猫に小判なのかもしれないが
言葉は
欲望を拡げてくれる

局在と遷移:言語支配と意思支配


局在の中心に予定があり
その予定に従い実践が繰り返され
局在が維持されている


予定が言語である場合には
その局在は
文民統制的であり
宗教的であり
予定が意志である場合には
その局在は
独善的であり
独裁的である


個人の意思が集まり
集団の意志として
言語となり
言語が個人の意思を抑圧し
支配することにより
文民統制的になり
宗教的になる


このような個人の意思の抑圧が
到底の人間に効力を持たないと
独善的で
独裁的な人間が現れる


言語支配が良いのか?
意思支配が良いのか?


言葉の支配は他者に対して有効であり
自身に対しては有効ではなく
自身の意思が言語を支配したいという欲求が湧いてくる


個々の命が
意思という予定を中心に
実践を繰り返している局在だから仕方がない


意思と言語の間に
葛藤を持ちながら
実践が繰り返される


意思を中心に実践される暴力もあり
言語を中心に実践される暴力もあり
暴力の間に様々な葛藤がありながら
複数の局在が
他の局在と様々な関係を構築しながら
実践を繰り返し
循環しながら遷移している


言語であり
意思であり
命であり
予定が変わりながら増殖し
実践された予定が循環しながら
その局在を維持してゆき
少しづつ遷移してゆく


支配する言語が変わってゆく
支配する意思が変わってゆく
支配する命が変わってゆく


全体が遷移をしながら
その中を
様々な局在が循環を繰り返す

局在と遷移:多中心世界の局在たち


言葉がなくても
花は咲き
日は昇り
夕焼けは赤々と空を染める


けれど
言葉があれば
花を思い出し
日差しを思い
夕焼けの景色を思い出させてくれる


言葉を共有すれば
同じ風景や
同じ音
同じ匂いを思い出すことが出来る


人類は
言葉を介在として
同じ思いを熟成してきた



スマホが介在し
同じ思いを熟成するようになってきた


さて
言葉に向かおうか
スマホに向かおうか
それとも
あるがままの自然に向かおうか


それぞれに素晴らしさを感じながら
それぞれに物足りなさを感じながら
様々なものに向かい合いながら
日々が過ぎ去る


向かい合っているものと
向かい合っていないものが
それぞれの時間に
個性を与えてくれている


無いものねだり


今に埋没できないようにできているらしい


そうして
私の周りが私を中心にぐるぐる回る


私という局在の周りを
様々な局在が通り過ぎながら
わたしという局在は遷移を繰り返す