他より秀でるいることを
自覚しやすいものがある
たとえば
立派な筋肉は
他人にも自分にもわかりやすい

だから
筋肉を鍛え固くなると
その存在がわかりやすくなる

その逆で
鍛えられていない筋肉は
存在していても存在していないかのようにしか感じられない

結果として
身体を鍛えようとすればするほど
存在感のある筋肉が鍛えられて
存在感のない筋肉はおざなりにされやすい

こうして
鍛えられて筋肉がより鍛えられ続け
個性的な身体が育ってゆくことになる

知識も同じようで
知れば知るほどに
知らないことを知るが故に
その分野の知識が厚くなり
個性的な知が育て上げられる

様々な分野の音楽も
そうして
それぞれ個性的に
育て上げられてきたのだろう

小さなアリ
大きなゾウ
小さなスズラン
大きなひまわり
海の鯨
空の鳥

それぞれの秀でたものたちが
それぞれの進化をけん引してきたのだろう

文化も同じだろう

優れていない部分のことは
気づかずに放っておけばいい
そうすれば
もっともっと
個性的に育ってゆくのだろう

そして足りなくなった時
慌てふためき後悔すればいい

あんまりに大きく後悔したくないならば
いつもとは違うことをして
足りないことを探してみるのもよいのだろう