ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

仮説演繹法が描く未来図


こうして
ああして
そのあと
あれをこうすると
こうなるはずだ


そんな仮説を証明するために
こうして
ああして
そのあと
あれをこうしてみる


その結果
実際に
仮説通りにこうなると
その仮説は正しいということになる


このような思考と現実を比較する目的で
科学実験が実践される


科学実験は仮説演繹法の実践だ


繰り返しになるけれど
こういう因果関係があるならば
こういうふうにすればこうなり
ああいうふうにすればああなる
という仮説を立て
この仮説が正しいかを検証するのが
科学実験だ


「お風呂に入れば必ず気持ち良くなる」という仮説はあるけれど
実際に気持ちよくなるかどうかは実際に入ってみないとわからない
だから
お風呂に入らないという選択肢もなかなか消えない
今が気持ち良ければ
もっと気持ちよくなるのは至難の業だ


こんなふうに
仮説演繹法的に思考ながらも
実践に移さないまま
お風呂に入らずに
フロメンド現象を愉しみながら
仮説演繹法の思考に浸り続けるのも
人間という動物の特徴だ


考える葦である


無論
このような仮説演繹法的な思考に基づき
てきぱきとお風呂に入るのも
人間という動物の特徴でもある


実践されるか否かはさておき
実現したい未来を描き
それを実践しようとする思考能力が
人間には備わっている


実現したい未来が始めにあり
それを促す要因や
それを阻害する要因が思考され
促す要因を集め
阻害する要因を排除しようと努力する実験を
日々繰り返しながら生きながらえている


このように思考される様々な要因のなかで
自分だけではなく他人も巻き込んで思考がなされる


このような他人を巻き込んだ思考の実践可能にするためには
他人を操る言語という技術が必要だ


実験遂行の過程で
より厳密な実験や実践を行うために
より厳密な言語が必要となり
専門用語も発達する


未来を創造する仮説演繹法の檻の中で
言語が躍動し
その言語に人間が踊らされてゆく


仮説演繹思考が描く未来図に
人が集い
未来を拓くために吹かれた笛に踊りを繰り返し
仮説演繹思考と言語が
共進化を繰り返す

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