時間が動くと
関係が動く

関係が動くと
関係が変わる

関係が変わると
今の状態が崩れていく

今の状態が崩れないためには
時間を止めるか
今の状態が再び戻る様な工夫が必要だ

＊

時間を止めることはできないが
時間がゆっくり進めば
今の状態もゆっくりとしか壊れない
そうなれば
相対的に今の状態を維持できる

石はや金属は崩壊速度が極めて低いので
大昔の形を留めている

崩壊速度が低いということは
相対的に時間がゆっくり進んでいるとも考えられる

＊

崩壊速度が低くなくても
今の状態に再び戻る様な工夫があれば
今の状態が持続できる

生命や機械は
同じ現象を繰り返し
一定時間が経過すると
再び同じ現象が現れてくる

同じ現象が再び現れるということは
相対的に
時間が元に戻ると云う風に考えることができる

時間が元に戻るということは
大局的に考えれば
時間を止めているということになる

生命や機械は
時間を止めようと変わり続けている

動き続ける生命や機械では
時間が戻る方向へ変わるように
様々な工夫が凝らされている

そんな技術の結晶がうまく機能して
生命や機械は崩壊せずに維持されている

＊

石や金属は
不変的持続性が高いため持続している

生命や機械は
遡及的持続性が高いため持続している

不変的持続では活動が存在していないが
遡及的持続では元の状態に戻ろうとする活動に満ちている

不変的持続ではエネルギー消費は無いが
遡及的持続ではエネルギーを消費し続けている

遡及的持続では
エネルギーを消費しながら
元の状態に戻るという予定調和が成立し
時空に円環を描き続けている

このような状態を導く存在の一つ一つについて
善いとかや美しいとか表現されているのだろう