ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

多元論:言心二元論


二元論と言えば
物心二元論が有名だが
言心二元論という考えも成立するだろう


言葉と心の動きは同一存在たり得ないし
言葉と心は接しているようで接していない別の次元出来事だ


悲しいという言葉は
あくまでも悲しいという言葉であり
言葉で言い表せない悲しみとは別物だ


愉しいという言葉も
愉しいという言葉では語りつくせない心の動きを
表現しているだけで
愉しいという言葉は
心そのものには決してなることはない


心の状態を表現する言葉は
心そのものではなく
あくまでも心を表した表現でしかない


ましてや
心にもないことを言うというように
心の動きとは異なることさえ
心の状態として言葉は表現できてしまう


悲しいのに楽しいと言ったり
好きでたまらないのに嫌いと言ったり
言葉と心の関係は
表現と表現されるものが一致しないこともある


物質の元素と
心の元素が異なるような関係が
言葉の元素と心の元素の間にもある


心を還元しても物質にならないように
言葉を還元しても心にならないし
心を還元しても言葉にはならないだろう


色と波長も
二元として存在している


だから
色弱という状況があり
可視光線と非可視光線が区別される


音と波長も同じだ


若い人には聞こえるけれど
歳をとると聞こえなくなる音があるという


色や音を還元しながら思考する過程は
光や音の波長を還元しながら思考する過程とは
全く異なる次元で行われよう


二元論は
物心二元論ばかりではない


では二元論は何を諭しているのだろうか?


二元性は何を指示しているのだろう?


男と女の間には
深くて暗い淵があるという唄がある


二元性の間には
そんな溝があるのだろう

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