循環と義務:能力と義務
クエン酸回路が回り
有機物が
二酸化炭素と水に分解され
ATPが生合成される
このATPをエネルギーとして活用することにより
様々な生命活動が営まれ
細胞は分裂しながら増えてゆくこともできている
このように
生命活動の源であるATP産生にために
クエン酸回路を回す酵素群が働いている
このような酵素群の中の
いずれかの酵素がその能力を失うと
回路全体が回らなくなり
ATPが枯渇して
細胞は死んでしまう
一つ一つの酵素は
日々
細胞生存のための義務を果たすための能力を
発揮し続けている
能力が集まり
循環が形成されると
この能力は義務となり
循環を維持する歯車となるのだろう
できる人が
いつの間にかたくさんの義務を背負ってしまいがちなのも
このようなからくりからなのだろう
能力は
義務の循環に飲み込まれ
その存在意義を発揮できる
真っ赤なお鼻のトナカイさんのように
見向きもされない才能も
どこかの循環の中で
花開くこともあるのだろう