ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

予定と実践:欲望の泉と現実の泉


私の内側のどこかに欲望の泉があり
そこから湧き出す八百万の衝動が
現実と少し交じり合い妄想が出来上がる


この妄想が
さらに現実の檻の中でもがき苦しみ
角が取れ
夢が出来上がる


若く血気盛んのころ
私は妄想であった


そして
それを夢にすべく
人生を歩んできた


私の内側のどこかに
目には見えないけれど
欲望の泉がある様に
私の外側のどこかに
現実の泉が
こんこんと何かを放出し
そのほんの一部が
私に届き
私の妄想の角を丸め続けている


欲望の泉から湧き出るものも
現実の泉から湧き出るものも
どちらも予定されているものらしい


夢を眺めながら
どちらから由来するのかを
探してみようと思い立つのだけれど
交じり合い
どれがどちらからやってきたのか
もうわからなくなっている


わからなくなるほどに
交じり合っているから
妄想ではなく夢になれているのだろう


知の系譜
血の系譜


様々な系譜がこより合い
より強い系譜を形成しながら
夢を未来に運んでくれている


私は夢である


はたして
誰の夢なのだろう?


風が
花の香りを運ぶように
私の夢も
誰かの夢を運んでいるのだろう
そして
私の夢を
誰かが運んでゆくのだろう


欲望の泉と
現実の泉は
同じものかもしれない


だから
何かにすがり
何かに祈りたくなるのだろう


外に祈りながらも
内にすがりついているのだ

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