ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

現象と構造:操り人形の糸


好きなものやことがあり
嫌いなものやことがあり
それと呼応するように
好かれたい気持ちや
嫌われたくな気持ちが醸造されている


好きな人がいて
嫌いな人がいて
それぞれの人に対する
自身の対処の仕方がある


好きな人が
嫌いな人が
それぞれ同じことをしても
好きな人のそれは好意的に受け取り
嫌いな人のそれは嫌悪的に受け取ったりする


誰かが悪さをし
その誰かが分からない時
きっとそれは嫌いな人だと思い
誰かが良いことをして
その誰かが分からない時
それはきっと好きな人に違いないと思ったりする


すれば
私は好まれていなければ
損をすることになる


この損得勘定もあり
私は好人物を自らに課したくなる


社会性が
どんどん醸成されてゆく


人間社会の根底に
人間の好き嫌いの感情があるということだ


誰もが
好き嫌いの感情がなく
誰に対しても平等であるならば
社会性は育つだろうか?


好き嫌いの感情があり
不平等があり
得な方へ流れようと
好きになってもらえるように行動する


そんな流れがなくして
社会は成り立たない


あの人に比べて
私はこんなにも素晴らしい


私に比べて
あの人はこんなにもひどい人間だ


そんな掛け合いの中から
強い絆が熟成している


牙をむき逃げ回る猫よりも
かわいい声で擦りついてくる猫がかわいい


猫にも
おぼろげな社会性が存在している


好き嫌いの存在理由は
社会進化にかかわる人間の本質なのかもしれない


好き嫌いは
きっと
操り人形の糸なのだろう

×

非ログインユーザーとして返信する