ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

思考と実体:思考世界の創造主としての感覚


リンゴを見る


表からは
リンゴの裏が見えないから
後ろに回って
リンゴの裏を見る


こうして時間をかけてリンゴ全体を見るから
リンゴの表を見る時と
リンゴの裏を見るときに時間差がある


同時に
リンゴの裏を表を見ることはできない


こうして時間をかけて
リンゴ全体を見まわしているつもりでも
時間をかけるだけでは
リンゴの中身を見ることが出来ない


そこで
リンゴを切ってみる


リンゴを切ると
その断面を見ることが出来る


けれど
その断面以外は見ることはできない


時間をかけたり
リンゴを切ったりしながら
リンゴを観察しても
リンゴの全体を観れないけれど
思考で見れないところを穴埋めして
全部を一瞬で見ている形式を整える


こうして
頭の中に中身の詰まったリンゴができる


そのリンゴは
元のリンゴのままであり
時間が過ぎても変わらない


切っても切っても
また元に戻るリンゴである


ところが
実体である元のリンゴは
切り刻まれ
最初に見た表のリンゴの姿を失っている


切り刻まれたリンゴと
頭の中のリンゴの記憶は
同じものであるという前提で
思考は進む


ここにおいて
切り刻まれた実体のリンゴと
記憶の中のリンゴが併存することになる


それぞれが
それぞれの特徴を持った存在として
関連性を持ちつつ併存している


すなわち
記憶の中のリンゴの世界にとって
切り刻まれたリンゴは世界外存在であり
切り刻まれたリンゴの世界にとって
記憶の中のリンゴは世界外存在でありながら
関係を結ぶことで
同一なるものとして扱うことが出来るものと
定義されている


この定義により
世界と世界が関連付けられている


この関連付ける能力において
思考の世界が成立している


視覚などの感覚が
この世界間を能動的に関連付ける能力たちであり
思考世界の創造主である

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