審美眼は
その眼の向く先にあるべき対象を求め
流離う存在だ

対象は美しい物ばかりではない
美しい者であったり
美しい行いであったり
美しい言葉であったり
美しい思想であったりする

むろん
審美眼も審美眼の対象となる
より理想的な審美眼を追及する競争の中で
権威ある審美眼が称賛されることとなる

＊

様々な審美眼が存在する
審美眼の種類は
大きく
目を向ける対象により分類される
また
対象に求める理想像により分類される

審美眼は
その眼の向く先にあるべき対象を求め
その理想像を追及しながら流離う存在だ

一つに定まるものではないらしい

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メモ

全ての流離う審美眼を統合すると
天の眼になるのだろう

それぞれの場所
それぞれの時間に適した審美眼が
天の眼の中から
それぞれの時空に応じて選択されている

その選択された審美眼が
対象を選別する

総じていうと
天の眼が対象を選別したのだ

天の眼は
ライプニッツのモナドのような
全ての結果を選別する
万能の審美眼だ

その万能の中で
調和しうる存在が
たがいの審美眼を評価し合い
局所的に時間を区切り
調和的に共存している

予定調和世界の秩序は
時間と場所を区切り
一なるものとして様々に表出するのだ

平たく言えば
どうなっても構わない
どうとでもなる天の目があり
その天の目が
その場その時におうじて
一なる審美眼として表出しているようである

すなわち
天の目は結果論の総体だ