知覚と帰属による恣意の必然化
気が付けば
どうしようもなく
帰属しているということなのだろう
刷り込まれた帰属の意識が
夢を導く旗となる
優れた集団には
美しい旗があり
美しい歌がある
*
動物にも言葉がある
ユリカモメの母親のくちばしには
ユリカモメのひなに餌が来たことを知らせる模様が
埋め込まれている
トゲウオたちの
婚姻色には
異性あるいは同性であることを知らせ
発情の状況を知らせる模様が
埋め込まれている
感知する者たちにより
感知される模様の束が
動物たちの会話である
*
感知する者たちと
感知されることを知る者たちが
その感知の関係を築いている
この関係により
形成されたシステムに
感知する者たちも
感知される者たちも
帰属している
*
帰属は
恣意的な感知の関係を
必然化する予定調和の力である
言葉の存在するという現象は
知覚を源流とする恣意の必然化した予定調和に基づいている
予定調和世界へ帰属している
知識の集積はその世界への忠誠であり
思考はその世界を遊び
ときにその世界を疑う道具であろう
様々な構造が特定の反応を導き
予定調和を醸し出している
持続可能な構造が
持続可能な予定調和を醸し出している