ジョンレノンと言えば
Love and Peace の象徴だ

様々な思想に
夫々の英雄の歴史が刻まれている

古代インカ帝国の領主は
ミイラであったという
領主の死後
その従者たちが
領主の亡骸をミイラとし
そのミイラを領主と崇め
国を治め続けていたという

思想や国家の象徴は
生きている必要はない

死した英霊が
物語の象徴として語り継がれる

誰を語るのか？

ジョンレノン？
マリリンモンロー？
ヒットラー？
アントワネット？
ダヴィンチ？
モハメド？
イエス？
ブッダ？

その英霊を
語らさせるのは
その英霊なのか？
それとも
魂の抜けたその英霊のミイラ？

歴史の下僕が
ミイラを
後世へと運んでゆく

人間らしく生きるということは
ミイラを後世へと運ぶこと
あるいは
それを壊すことなだろう

運ぶ不自由と
壊す自由に秩序が揺れる

無機質な言葉を
生き生きとした言葉として受け取りながら
伝説を語り継ぎ秩序が維持される

言葉が創りだす
自然ではない社会の風景が
無機質なビル群となり
都会を圧巻している

言葉と
言葉がもたらす豊かさが
次の時代へ送られてゆく

死者の魂と
その魂がもたらす豊かさが
次の時代へと送られる

求められているのは
言葉ではなく
魂でもなく
豊かさなのだろう

物質的な
精神的な豊かさが
無機質な死者を
生き生きと蘇られてくれている