ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

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行政訴訟のリスクが高い相続法改正


令和2年7月1日から改正相続法が施行される


これにより
相続登記の手続きも
二重売買や
抵当権の順位争いのように
登記を早くやったもの勝ちの手続きになる


この競争に勝つためには
早く戸籍をそろえ
遺言があるならばそれを入手して確認しなければならない


これらの手続きには行政の手続きが関与してくるので
相続登記の早くやったもの勝ち競争に
行政が巻き込まれるということになる
だから
この相続登記のやったもの勝ち競争の
敗者は
この競争の勝者ばかりではなく
手続きに関与した行政担当者を恨むことになる


行政手続きは
公正の観点から様々なチェックがなされ
延々として進まないことがある


この遅れを理由に
早くやったもの競争の敗者が行政訴訟が起こす可能性がある


戸籍に死亡の記載をするには
1~2週間かかっている現状がある


法務局に保管した遺言は
おそらく
死亡の記載のある戸籍がないと相続人の元には届かない


その間に
遺言により承継する権利の相続人以外の相続人の債権者が
債権者のための登記手続きをしたならば
遺言により権利承継するはずだった相続人は
不測の損害を受けることになる


債権者にしても
自分も戸籍を請求していたにもかかわらず
いつの間にか行政担当者が相続人に戸籍を渡し
相続の手続きをしたということになれば
やはり不測の損害を受けることになる


以上のように
早いもの競争に行政手続きが巻き込まれる法律構成になっている
登記早いもの競争の律速が行政手続きになっているからだ


これは
とても良い法律の立て付けとは言えない


人を送るということは
早々あることではない不慣れな手続きだ


それを競争しながらやらなければならなくなるのは
酷に感じる


今は
相続人の権利ばかりが保護され
相続人の債権者の権利がないがしろにされている面がある


公正にする必要はあるが
まったくもって手続きを平等にすると
行政機関との連携の濃さが
早いもの競争の勝敗を決することになる


葬儀をしなければならない相続人のために
債権者の権威行使を認めない猶予期間を設けても
平等ではないが公正であるようにも感じられる
すれば
行政訴訟のリスクも大幅に低減できるであろう

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