星と星を
目に見えない線でつなげて星座を描くように
文字と意味をつなげて言葉を創る

すると
星座が動き物語を語るように
文字が物語を語りだす

言葉とともに過ごした経験が
言葉とともに思い出を醸し出し
思い出とともに言葉を醸し出す

言葉と思い出が
互いを強くしあっている

同じように
経験は思想を太くする
失敗は思想を深め
成功は思想を固めてゆく

星座には
何万年も繰り返してきた歴史があり
言葉にも
思想にも
歴史があり
見えない線を
幾重にも重ねてきた

だから思想そのものに
正しいとか誤りがあるのではない
成功と失敗があるだけで
正誤は
思想の踏襲の道しるべに過ぎない

そして
生きるということも
踏襲することに過ぎない

生命も出来合いの思想に他ならない

だからだろう
正誤に囚われるようにできている

そしてその囚われてのなかで生きてゆき
経験を積み
思想をさらに太くしてゆく

そして
思想が経験を太く堂々としたものにしている