ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

局在と遷移:理性による人間統治


中世は理性的な時代であった


近代化は
人間復活による
野生への回帰を含有しているという考えだ


純粋理性は
トイレの存在を
必要悪とみなしていないだろうか?


眠るということことを
非効率なこととみなしてはいないだろうか?


オートメーション化された工場の中の機械は
効率的で
理性的な存在だ


それに比べて
人間はなんて原始的にできているんだ


純粋理性は
こう考えはしないだろうか?


法律で定められた犯罪を犯したくなる迷いが
頭の中をよぎることがある


頭をよぎるようなことが
犯罪とされているのだから仕方がない


そんな迷いを持ち
その迷いを吹き払いながら
人間は生きている


この迷いは
人間復活への誘いであろう


非理性的な動物への回帰思想だ


定められた規律への息苦しさが
この野生への回帰思想を助長する


自由は秩序を壊す


秩序が自由を束縛し成立しているからだ


中世は
人間が聖書の下で理性的に機械化されていた


それは
核や暴力の下で理性的に機械化されるよりは
良かったのかもしれない


むろん
中世の魔女狩りは
暴力の下の理性的な機械化だ


理性は
暴力を避けるために
智慧を働かせる


この智慧が
暴力を進化させ
核兵器まで開発した


理性が支配し
人間の形を変え続けている


人間の生き延びようとする欲望を人質に取りながら
理性が人間を支配してゆく


理性は
攻撃する武器であり
攻撃される目標である


時に理性を離れて自由の空気を吸いたくなる


理性の統治に戻るまでの休息だ


トイレの中での排泄
布団の中で訪れる妨げのない睡眠


理性は時に眠らなければならないものらしい

局在と遷移:福は内 鬼は外 という局在化


知っていることが起こるということと
知らないことが起こるということに
違いがある


知っていることが起こることは
家の中にいるような安心感がある日常の物事であり
知らないことが起こるのは
異国の地にいるような心持になって
冒険心がワクワク湧き上がる興奮する物事だったり
あるいは
不安の気持ちに苛まれる不吉な物事だったりする


家の中にいる安心感と
家の外にいる緊張感という心理的な遷移が
日常の中で浮沈する


福は内
鬼は外


良いものを家の中に囲い
不要なものを家の外へ追い出す


そんなことを繰り返しながら
家の中と家の外を
異なるものとしてゆく


こうした日常の活動で
家は局在化を繰り返す


こうして
家を
外とは異なる存在として顕在化してゆく


そこで安心を得ることが出来る


身体は
命の家である


良いものを取り込み
不要なものを排泄する
命の家である


社会も国家も
規則の家である


敷居の高い家もあれば
門戸が開かれた家も
堅牢な城壁を持つ家もある


牢獄のような家もあるだろう


棲むということは
生きるということは
局在化を進めてゆくことでもある


家を
局在化する中で
心も局在化してゆく


住めば都


住み慣れた我が家


その家にそぐわない心を捨て
その家に従う心を育て
家の局在化に協力してゆく


知っていること増やしながら
家を局在化してゆく


こうして
日本人となってきた
韓国人が育てられ
中国人や香港人も分化してきた


パレスチナ人とイスラエル人
ロシア人とウクライナ人も同様なのだろう


他の局在を認めることは
家の中の安心感を少し犠牲にすることでもある


福は内
鬼は外


何処が内で
何処が外なのか?


何処が家で
何処が隣家なのか?


局在化の競争が
自然の中で淘汰選択を繰り返す

局在と遷移:愚かさを排除しきれないふるいの中で


反応の調和が試され続けている


試され
調和する反応が残存し
調和しない反応が淘汰される


自然選択は
反応の選択だ


そして
選ばれた
調和した反応が
調和しない反応を拒絶しながら
局在を形成している


細胞は
何と調和し
何を拒絶するかを
予め知らされ
それを忠実に実践し
組織を維持している


人間社会も
同じように
何と調和し
何を拒絶するかを
教育しながら後進を育て
社会を維持している


しかし
これらの調和は絶対ではない
これらの拒絶は接待ではない


ここに
遷移が生まれる


考えることは
遷移の行き先を推論することにある


そして
その推論が
特定の反応を促し
別の反応を抑制したりする


遷移の実践と推論の共進化が
頭の中で格闘する


今なされるべき反応と
将来為されるべき反応が
頭の中で格闘する


自然選択のふるいの中で
格闘を繰り返す


淘汰されるべき愚かさも参加しながら
格闘を繰り返す


愚かな戦争も
そんな各党の一つなのだろう


愚かさが
淘汰される


淘汰されるべき愚かさが
ふるいの中で格闘を繰り返す


進化のために
進歩のために
ふるいのなかで
愚かさや賢さ
善や悪
喜びや悲しみが格闘を繰り返す