ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド24


コオロギが
恋の歌を歌い交尾をし
卵を産む


恋の歌で
恋の相手を探し選んでいる


翅が変形していてうまく歌を歌えなければ
恋はかなわない


聞くものにとって
理にかなった歌を歌わなければ
恋はできない


主観ばかりではなく
聞かれるという客観が伴う作業だ
そして
主観が客観と合致しなければ
主体の間の関係が上手く築けない


恋歌の歌い手からすれば
主観がセカンドワールドの秩序であれば
客観はサードワルドの秩序だ


反応する側の主観が
客観を形成し
刺激を提供する側の主観が誘導され変質し
サードワールドが形成されている


生存にとって
不都合な存在が遠ざかる反応を実践するように
都合の良い存在が近づくような反応を実践するようにと
主観が試行錯誤を繰り返し
主観に沿った客観を鍛えながら
サードワールドが先鋭化してゆく


このような遷移の中で
イデアも研ぎ澄まされてゆく
不動不変の永遠を目指して
研ぎ澄まされてゆく
コオロギの歌のように
美しく繊細な存在だ


仮に
コオロギが絶滅してしまったならば
コオロギの歌のイデアも儚く消える
そんな
美しく繊細な存在だ

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