ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド23


ひとつの家に
ひとりで住んでいれば
その家の主ははっきりしているけれど
その家を
複数人で住んでいると
その家の主ははっきりしなくなる


ある場所が壊れた時
それをどのように補修するのか
誰がそれを治すのか
ひとり暮らしなら
ひとりで決めて直せばよいのだが
複数人で暮らしていると
人により考えが違ってくるので
それをすり合わせないとならなくなる


主体が一つの場合と
主体が複数存在する場合とでは
後者において
世界の恒常性の維持にとって
主体間の関係形成が必要とされてくる


この必要に呼応して創造されてきた世界が
間主観世界としてのサードワールドだ


多細胞生物の身体には
たくさんの細胞が棲んでいる


この身体から追い出された細胞は
独力で恒常性を維持してゆかなければ死んでしまう


身体から離れると
独力では生きられない細胞たちが
互いに協力し合い
多細胞生物として恒常性を維持している


恒常性の低い世界と
恒常性の高い世界の間に境界線がある


この境界線を守る能力が
世界の秩序の高さということになる

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