ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

トリプルワールド30


ワニのオスは
ワニのメスに惹かれるらしい


カマキリのオスも
食べられてしまっても
カマキリのメスに近づいて行く


そうできていると言ってしまえばそれまでの
当たり前のことではあるが
このように惹かれたり
近づいて行くために
様々な工夫が身体の中に仕組まれている


個体を司っている主体は一つのようでいて
多様な主体の統合体だから複雑だ


日向ぼっこをしたい時もあれば
空腹な時もあり
異性を求める時もある


個体が
どのような方向へ進むのかは
様々な主体間で調整する大きな主体の判断であると
表現も可能なのだろう


このように小さな主体がいくつもあるので
同じ個体でも気分次第で行動が変わることになり
本来友好的な関係にあるべき個体間でも
敵対したり
その逆の関係ができたりする


このような気まぐれも
制御可能ということになれば
調整を働かせることもできよう


調整の過程で
個体の意向を優先すると
個体間の関係は不安定になり
個体間の関係を優先すると
個体の意向を抑制しなければならなくなる


個体間の関係を優先して成立する世界のひとつが
サードワールドだ


強すぎるサードワルドに置かれた
セカンドワールドは
当然に我慢を強いられる
諦めも必要だろう


さまざまな試行錯誤の中で
世界が鍛えられてきた


世界の中で
適合できない工夫は消滅し
より適合的な工夫が増加してきた


工夫には
その工夫をする仕組みが必要である


コンピュータの
メモリーが大きくなり
処理速度が速くなると
より複雑なプログラムが可能になるように
より多くの工夫を含有した主体は
より複雑なシステムを形成できる


生命の進化は加算的だ


工夫の加算を重ね
より複雑なシステムを
より秩序だって成立させるシステムを進化させてきた


傍らで
ウイルスや細菌のような
単純な生命(単純といっても人間が創れないほど充分複雑だが)も
生きながらえている


このような生命も
進化してきたと考えることもできる


人間への道を進化ととらえれば
ウイルスや細菌は進化できなかった生き物と言われてしまうのだろう


でも
それは
今生きているウイルスや細菌にとっては
不名誉な烙印でしかない

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