選択的夫婦別姓制度が話題に上ることがある

結婚する者のどちらかの氏を名乗らなければならない
だから
どちらを選ぶかで、不平等が生まれる

この不平等は是正しなければならない、、、という考えがあるようだ

ならば
結婚を機に
新しい名字をつければ平等でよいのではと思ったりする

子供が生まれたら新しい名前をつけるように
新しい家庭が生まれる時に新しい名字をつければいいのだ

結婚を機に
戸籍は新しく作られるのだから
新しい名字がそこに記載されても
選択的夫婦別姓制度にするよりは
帳簿の管理を今とそれほど変わらずにすることができると思う

でも
この新名字創設制度は
選択的夫婦別姓制度よりも保守勢力から強く反対されるだろう

伝統ある名字が
どこの馬の骨かわからない者に使われてしまう可能性があるからだ

カースト制は
親の職業を子が引き継ぐことになっている

家制度は
親の家を子が引き継ぐことになっている

身分の世襲を原則排する憲法のもと
名字の新設を禁じることで
家制度的なものが承継されている

これをぶち壊すような制度改革が行われ
より開かれた平等を制度に持ち込む行為は
伝統を重んじる勢力には面白いものではない

それに
多くの人にとって
伝統的な名字ではなくても
自分の名字は捨てがたい

それが
名字を選択することへの強制への抗議となっているのだから
新しい苗字をつけることができても
自分の名字が変わってしまうのでは面白くはない

だから
新苗字をつけることは
結婚するどちらにとっても面白くはないけれど
結果平等ということになる

現行の
どちらかの名字を選択する夫婦同姓制度でも
機会平等は確保されている

機会平等は
競争により
勝者と敗者を決する平等だ

競争をしたくない人や
競争に不平等を感じている人は
機会平等より
結果平等に傾く制度を好むことになるだろう

けれど
不平等な制度の不利益にさらされていても
今の名字が好きであったり
生まれ育った故郷が理屈抜きに好きであったりするから
不平等は不平等のまま踏襲されてゆく

沖縄の基地問題
原発廃棄物処理問題

形成された不平等は
なかなか踏襲されないままに踏襲されてしまう

このような不利益の踏襲が
様々な局面で社会問題の解決を難しくしている

一度受け入れたら拒否できなくなる

結婚も同じだ

このような不利益を乗りやすさすと越えさせる愛の力は
やはり偉大なものなのだろう

偉大なものは
偉大なものであり続けなければならないから
その後が大変だ