ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

脱中心化:時間からの解脱


雨の降っている様は
刻々と
物質から光を経て知覚へと変換されている


このような現象の知覚への変換により
雨は今という時間を離れて存在できるようになる


記憶可能になるからだ


このように
知覚への変換により
時間が経過している世界が
時間が経過しない世界へと変換され
時間の流れが遮断された世界ができあがる


物質世界は
時間を主軸として変化している世界であり
意識世界は
意識の関心を主軸として変化している世界だ


それでも
意識は
時間の経過に敬意を払いながら関心事を思考するのだけれど
物質世界のように
完全には時間に支配されていないので
時間は
ゆっくり動いたり早く動いたり
過去に遡ったり
未来に飛躍したりする


意識が時間を支配できるかのような勢いだ


敬意を払い
時間を中心化しながらも
時間を脱中心化して
意識が思考を試行錯誤させている


そして
思考が一段落すると
今の時間を確認したりする


過去でも未来でもない今の時間を把握する


意識が
今に戻ろうとするから
意識の中に「今」が取り込まれるのだ


「今」は
元来、意識の外に存在している
それを意識が追いかけるのだ


そんな追いかけるべき魅力的な「今」という存在が
寝ていると意識の中から無くなってしまうのだ


だから寝ていると
「今」という中心から離脱して
白日夢よりも純粋な夢の世界が広がるのだろう


そして目覚めると
「今」に奉じて
コギトは時の従者に立ち返ることもできるようになる


このような意味で
朝に目覚めることは
自律性を低下させ
外部の存在に影響されやすくする行為である


目を開き
現実を眺めるために
五感を研ぎ澄まし時間を感じとる


この五感や時間の知覚は
五感の先にある世界の中で
自律に挑むための方便ということになる

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