ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

同調圧力:言葉による差異化


「これは石である」と考えながら
手に石を持つ


このような状態では
手の中の石と
頭の中にある石が
相互に同調圧力をかけあい
円環的な調和を描いている


この状態に
「その石は何という石ですか?」という質問をぶつけると
花崗岩とか
砂岩とか
黒曜石や
ダイヤモンドといった
石の種類を頭の中に描くことになる


ただ石の種類を頭に巡らせるだけでなく
手の中の石と
頭の中の石の種類を比較することになる


こうなると
手の中の石と
頭の中の石の
「石」という円環的な調和はどこかに消え失せ
手の中の石と
様々な石の種類が
互いに同調圧力をかけあうようになっている


手の中の石が黒曜石であった場合
手の中の黒曜石と
頭の中の黒曜石の間で
相互に働いている同調圧力が調和して
円環的な循環が出来上がり
手の中の黒曜石と
頭の中の花崗岩の間には相互に斥力が働く


同調圧力がての中と頭の中とで働き合っているばかりではなく
頭の中は
黒曜石と花崗岩が互いに同調圧力をかけあい
「石」という点で調和に至りながら
その他の命題において排斥し合っている


このような構造において
言語の差異化が実践されている


言語が持つそれぞれの同調圧力が
ぶつかり合い
時に馴染み合いながら
言語の世界の中に
それぞれの言葉の居場所を模索しているのだ


「予定」という言葉と
「実践」という言葉も
互いに同調圧力を仕掛け合い
調和と排斥を描き出す


頭の外と
頭の中の様々な関係や
頭の中の様々な関係が
それぞれに
調和と排斥を描きながら
言語体系が
それぞれの頭の中で出来上がり
こうして出来上がった
それぞれの言語体系を持ち寄り
議論が華やかに繰り広げられている


議論は頭の外の出来事であり
この出来事を通して
頭の中の言語体系に
様々な同調圧力をもたらされ
言語体系が様々に組み替えられてゆく

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