ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

対応的同一:厳格な同一の追求と還元主義


同じ色のおはじきでも
それぞれの傷の在り様は別々であり
同じ水でも
凍っている時と水蒸気になった時では
性質が異なるものになる
加えて
水分子であっても
水素が重水素であったりすることもあるから
全ての水分子が全く同一ということではない


それでも
だいたい同じならば
同じにしておかないと不便で仕方がない


同一であると仮定して
実験や理論を進めても
結論が変わらない範囲で同一なら
問題がないということだ


このようなご都合主義により
異なる存在を次々と同じものにしてしまう力が
意識や言葉にはある


このような力により
言葉の枠に押し込めて
物事を思考することが
効率的な思考ということになるもだろう


しかし
科学的思考は
このような曖昧な言葉による同一化を
良しとしないところがあり
些細な異同を区別し
還元主義を推し進めている


これにより科学の専門用語は
一般の暮らしには不必要なものであふれかえることになる


素人が同じものを同じというところを
専門家は
「それは同じに見えますが
 同じに見えて何種類かあるので
 それがどれであるかを確認しないといけないですね」
などと言い
話が進まなくなったりする


同一であることをどこまで探求すれば
話が進むのか?


同一であることと
同一でないことを認め合うことはできるのか?


同一への統合と
多様性への還元が様々な思考の中で
行き来している


言い換えれば
言葉には
差異化の機能と
同一化の機能があり
この両機能の波間で
思考は
統合主義と還元主義を繰り返している

×

非ログインユーザーとして返信する