へ　　　へ　　　へ　へ　　へ　　へ
の　　　の　　　の　の　　の　　の
　　も　　　　　　も　　　　　も
　　へ　　　　　　へ　　　　へ

へのへのもへじは
通常の文字と異なり
ただ縦や横に文字を連ねるだけではだめで
それぞれの文字を
正しい位置に配置しなければ完成しない

意味ではなく
形状が表現の主体だから
言葉そのものの順番ではなく
配置する位置が重要だからだ

現実の目や鼻や口も
ただあるだけでは不十分で
適切の位置にないと顔かたちが崩れてしまう

鼻より上に口がついていようものなら
呼吸と食事に支障が出かねない

正しい位置は
当初から予定され決まっているかのようだ

この正しさは
言葉が決めるものではなく
生命の歴史の中で培われた正しさだ

正しさは
３０億年の生命の歴史の中で
伝承されながら培われ
再現され続けてきたのだ

言葉が表現する正しさも
言葉の歴史の中で培われ
再現され続けている

この正しさは
生命３０億年の歴史を踏襲するものでもあり
また
３０億年の歴史に抗うものでもあるのだろう

言葉と感情がすこぶる共鳴しあうこともあれば
言葉と感情がすこぶる反発しあうことがある

この共鳴と反発の中で
相互に共進化が繰り返されているということなのだろう

言葉は感情を揺さぶり
感情は言葉を紡いでくれる原動力であるし
反発を招く言葉や感情があってこそ
既存の予定調和から進化が生まれるというものだろう

へ　　　へ
の　　　の
　　へ
　へ