戦場で
法律が無視されてしまうのは
法律が仲間内で有効であり
仲間でない場合には無効になってしまうからなのだろう

「それはお前たちの法律であって
　俺たちの法律ではない」と言われてしまえば
法の下の秩序は再現できない

そんな秩序を乱す輩は仲間ではない

仲間ではない輩のために
法律を守り
相手を利することになっては
法律を守る意義が薄れてしまう

こんな具合に
仲間意識が薄れれば
順法意識も薄れる

順法精神が薄れれば
仲間意識はさらに薄まる

順法精神と仲間意識は共循環しているらしい

仲間意識が高まれば
互いに嫌われぬよう気を使い
利他的にふるまい
成文されておらずとも規律が生まれてくる

そんな規律を守りあうことで
仲間の絆を確かめ合い
さらに仲間意識を高めることになる

そんな仲間の中で
仲間割れがはじまると
あえて規律を破ることになる

その規律が良いか悪いかより
それを守るかどうかが大きな課題として浮かび上がり
仲間割れに拍車がかかる

このように
法律と仲間が共循環しながら変遷を繰り返す

行動をするうえで
法律が優先されることもあり
仲間が優先されることもある

法律にも仲間にも顔向けできればありがたいけれど
時として
板挟みにも合うことになる

そんな
矛盾をはらみながらも
共循環の動きの中で矛盾もいつしか流れ去る

このような循環の中で
矛盾にぎくしゃくしながら
仲間も法律も変遷を続けている