ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

現象環境:繋がりが維持する現象


死ぬ前
最後に見る風景は
病室の天井だろうか


それがつらくて
目をつむり
記憶の中から
お気に入りの映像を
手繰り寄せる余裕はあるだろうか


私は
感覚の届く範囲で組織化されている


髪の毛も
触れば触られたと思うので私の一部であるが
髪の毛が抜け落ちると
その髪の毛には感覚はなく
私の一部ではなくなる


かつて私であった私の髪の毛は
私を離れると
ゴミになる


繋がりの中で
私の髪の毛は
私の髪の毛であり続ける


私の今見ている視覚も
私がかつて見た視覚の記憶も
私の繋がりだ


私が一部として存在ている全体への
私の繋がりだ


私の視覚が消えてゆく時
私はその全体との繋がりを失い
その繋がりの中で機能していた現象を
持続できなくなるのだろう

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