ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

内部と外部:義務と欲望


食事は
生存のための義務だ


ところが
内部から湧き上がる食欲があるので
あまり義務感は感じない


排泄も
生存のための義務ではあるが
内部から湧き上がる排泄欲が
義務感を打ち消してくれているので
「ああ
 また排泄しなければならないのか
 なんでこんな面倒なことをしなければならないんだ」
などと
酒場で文句を垂れることもなく
気持ちよく用をすます


内部から湧き上がらる意欲は
義務を履行するにあたっても
義務感をあまり感じずに済むようだ


これに対して
外部からの強制力を伴う義務の履行に際しては
義務感が増幅し
「なんだ俺がしないといけないんだ」
などと文句が出たりする


内部の欲望に振り回されていると
義務感が衰え
外部の欲望に振り回されると
義務感が増幅する


身体内部の内臓と意識は
長い進化の歴史の中で
すっかり調停され
義務感を感じずに
互いに互恵的に現象を繰り返せる仕組みが
成立しているのだろう


長い夫婦生活で
阿吽の呼吸が身につくという


逆に
義務感の塊の中で生活していたら
夫婦生活は破綻しやすいだろうし
内臓と意識の乖離は
生存を脅かす病的状況だ


義務が欲望により
スムーズに履行されている


欲望に振り回されることにより
奴隷的な義務感から救われているのだ

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