ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

循環と義務:崩壊にあらがう義務


子供のころ
風邪をひくと
必ずと言っていいほど中耳炎を併発した


死んだ方がましなくらいの痛みが
一晩中続いたりした


死んだ方がというのは
大げさな話で
死んだときの痛みを知らないのだけれど
死ぬまでこの痛みが続くのかと思うと
いたたまれなかった


子供ながらに
何回もその痛みを経験していると
また痛くなくなる時が来るから
今は我慢の時だと学習した


痛みも欲望の
食欲も便意も
盛り上がり
また
元に戻る


眠気も
眠って起きればたいていなくなっている


私は私でありながらも
いつも変わり続けている


変わり続けることで
現状を維持している


何もしなくても
私は変わってゆく
この自然発生する変化を元に戻そうと
私は変わるのだ


自然発生する変化には
破壊もある


死体は腐敗し土に戻ってゆく


このような変化にあらがうために
私は反応し続けている


様々な反応を実践し
変わらないように変わり続けている


大きく壊れそうなときほど
激しく反応し
変わらないように変わり続けている


強力な指導者が必要なのは
組織が崩壊しそうなときであるかもしれない


「今は痛みを耐える時だ」


中耳炎の痛みを耐えるように
危機に際して
苦しい義務を背負い耐え抜く力を欲しあう


苦しみの向こう側に
何があるというのだろう?


乗り越えると
乗り越えるべきものがまた待ち伏せてくれている


それを楽しめれば幸いだ

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