ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

循環と義務:無上の愛


愛には
欲望と義務が渦巻いて循環している


愛のない自由が殺伐としたもので
魅力に欠けるので
義務を背負ってでも
愛に生きるのが人間らしさであるらしい


もっとも
欲望を満たし
義務から逃れようとするから
愛がいびつなものになったりするのも
人間らしさなのかもしれない


愛の
欲望と義務の循環は
回っては消え
消えてはまた回るのだ


見返りを求めないのが愛である
ともいうけれど
空しい義務ばかりでは
嫌気がさすのも仕方がなかろう


それでも
打ち明けず
大切に守り続ける初恋のように
義務を繰り返す愛が
人間を虜にしたりする


無上の愛にとりつかれ
夢のように過ごすのも人間だ


周囲から見て
奇妙な趣味に没頭し
多額な時間とお金を費やすのも
無上の愛の仕業だろう


幼虫時代に蓄えた栄養で
成虫を過ごす虫は
その栄養が尽きるまで
成虫として課せられて義務を演じ続ける


無上の愛は
このようなものなのだろう


私であるということは
私であるということに
無上の愛を感じているからこそ
実現できているのだろう


私であるということに
何の見返りがあるというのだろう


この愛がなくなれば
殺伐として自由が私に訪れよう


戦場では
自分を犠牲にしてでもやり遂げなければならない義務が
循環している


これも無上の愛のなせる業であろうか?


法律や戒律への帰依も
ほどほどにして
自己愛にいそしむのも
悪いことではないのだろう


愛は身を亡ぼすこともあるという


巻き込まれたくない無上の愛の循環が
人為的にも創られている


愛には犠牲がつきものらしい

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