ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

欲望と自由:表と裏の分岐点


「あの時
 ああしていれば
 私の人生は
 どうなっていただろう?」


こうした人生の分岐点がたくさんある


同じ人間でも
違う人生を歩む可能性がたくさんあるということだ


クローン人間が誕生したとして
同じような境遇で育ったとして
しかし
違う人生を歩むのだろう


人間の数だけ人生があり
クローン人間の数だけまた人生がある


人生をやり直したいという欲求は
こんな思考からくるのだろう


人生の表や裏
心に裏表があるのも
同じことなのだろう


裏切る
裏切られるという場面で
選ばれず
裏が切られるから
表が残ってゆく


表の裏側に
選ばれなかった裏がある


良寛さんの句に
裏を見せ表を見せて散る紅葉
というのがある


天に向かい
表しか見せていなかった紅葉葉も
散る時には
天に裏を見せる


やがて朽ち果て
表も裏もなくなるのだろう


欲望が表を作くり
その裏側で自由を失う


欲望が消えると
朽ち果て
やがて裏も表もなくなろう

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