偶然の中に小さなたくさんの必然を見つける努力
偶然と必然を区別する線を
どこかに引きたがるのが
人間の性だろう
*
下手なゴルフに興じる
長いパットが入って悦に入る時があるから
止められない
このパットは偶然入ったのか?
必然的に入ったのだろうか?
*
地球が太陽の周りを
現在の質量で
現在の距離で
現在の速度で廻っている
もう少し遠くを回らなかったのは
偶然だろうか?
必然か?
火星と地球の間に
目に見える惑星が存在しない
この不在という寂しさの原因を
物理学の法則では究明できない
*
心臓が伸縮を繰り返す
心筋細胞内にある
タンパク質であるアクチンとミオシンなどが
高エネルギー物質ATPを消費しながら
伸びたり縮んだりしている
今動いているシステムを
化学は説明できる
そして
他の代替可能な物質でも
同じシステムを組み立てれることを潜在を説明できる
けれど
今のシステムが今あることを
今あることにゆだねることしかできない
*
過去の出来事を
詳細に探求することができない
この限界が
偶然の世界に大きな窓を開けている
この不確定の世界を
支配しようとする努力が
様々に思索されている
時に
不確定なものを確定的なものとして
偶然なるものが必然なるものとして語られる
このような両義性のある世界のどのあたりに線を引くのか?
智慧が試される
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メモ
運命が
必然の流れなのか
偶然の流れなのか
気になる
偶然を支配して
制御できないか?
などと
賦存なことを考えもする
*
昔に比べ
天気予報が当たるようになった
観察し蓄積してきたデータの
質と量が向上した成果だろう
観察地点が増え
観察項目が増え
予想が当たる確率を上げてきたということだ
それでもまだ
偶然の窓がまだ開いている
さらなる努力が重ねられている
*
地道な繰り返しの中で
より確実な繰り返しが模索される
そのために
何が必然で
何が偶然かが思索され続ける
より確実にするための思索に
不可欠な智慧なのだろう
少しづつ
偶然に任せていることを見つけては
その偶然を支配している要因を分析しては
たくさんの小さな必然を見つける
その小さな必然を把握することで
偶然を排除できないまでも
現象の関係性を必然的に把握できるように努力を重ねる
*
育つということには
時間が必要だ
1000年前から
携帯電話の材料は地上に存在していた
相対性理論に則った現象も存在していた
便利で役立つ機械や法則は
素材はあっても存在していなかった
1000年後
どこまで人類は成長するのだろうか?
観察と工夫を記録としてどこまで積み重ね
偶然を支配する知恵をどのように働かせてゆくだろう
地道な作業を
少しづつ
少しづつ
少しづつ
皆で
少しずつ
少しづつ
みんなが少しずつ
ありがとうございます