ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

脱中心化:張り巡らされたしがらみによる脱中心化


自然を中心に据えると
人工は邪道だ


水は上から下へと流れるものでなければならず
水圧を制御して噴水をあげることができる


鉄も上から下へと落ちる定めなのだけれど
飛行機やロケットでは
推進力が人工的に制御され
空から落ちずに飛行することができている


逆に
人工を中心に据えると
自然は邪道だ


水が上がらなければ噴水にならないし
鉄は落ちてばかりでは飛行機は飛べない


自然と人工と同じように
生命を中心に据えると
社会は邪道になる


単細胞生物は
一つ一つの細胞が精一杯生きているのだけれど
多細胞生物では
細胞社会の中で
社会により細胞が制御され
窮屈そうに生きている


それぞれの細胞に応じた役割が付与されているからだろう


細胞も
張り巡らされたしがらみの中で生きている


張り巡らされたしがらみ


この予定調和を実現すべき存在により
生命は自足しているのだから
生命である以上
張り巡らされたしがらみを無視することはできない


このしがらみがあってこそ
自然的から人工的になるように
物理的から生命的に変貌することができているのだ


蠅のように変貌するしがらみの中で蠅が育ち
猫のように変貌するしがらみの中で猫が育っている


しがらみは
改良を重ね進化してきた


今が満足ならば
そのしがらみを大切にすればよいのだろうし
今に不満があるのなら
そのしがらみを改良してみればよいのだろう


人間は服を着る生き物だ


服を着替えれば
持物を変えれば
気分が変わる生き物だ


今を中心に据えると
過去も未来も邪道になるけれど
今が邪道で
過去や未来が中心にもなるのだろう


社会を中心に据えると
細胞は邪道になる


細胞社会のためにならない細胞ばかりでは
社会の美しさが生まれてこない

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