私の意識と
私の身体は
「私」という同一性で結ばれている

この同一性をもたらしているのは
刺激ー反応系だ

痒いところがわかり
その痒いところに手を伸ばすことができるのは
刺激ー反応系が
適切に機能しているからこそだ

異なる存在の間で
刺激ー反応系が密になればなるほどに
一体感が醸成され
同一のものとして認識されるようになる

仲が良く
阿吽の呼吸で判り合える間柄は
刺激ー反応系がうまく機能している状態と言えるが
個体間の関係は
身体内の関係に比べれば
はるかに
刺激ー反応系の密度は低く
また脆弱にできているらしい

だから
それぞれの個体で
意識と身体は固く結びついているけれど
個体間の関係は
結びついたり離れたりと忙しい

友情や恋愛関係は
生まれたり消えたりしている

仕事と個人の関係も
同じように
オンとオフがあり
刺激ー反応系は
現れたり消えたりしている

夢と個人の関係も同じようだ

夢を追う時もあれば
夢を忘れる時もある

現実と個人の関係も同じだけれど
夢のように忘れようとしても
現実はなかなか忘れさせてくれないから
夢よりも
現実に寄り添い生きてゆくことになるのだろう