ルアーなお金たち、言葉たち、命たち

砂上の楼閣を上手に維持する共役反応の数々に感謝です。ルアーは反応の連鎖の象徴です。

戦略的利他:記憶と仲間


知らない人ばかりの場所に居ると
いつもとは違う心持になる


新宿駅の改札口のように
知らない人の群れは
風景の一コマと思えばよいのであろうが
新しい学校や会社など
知らない人の群れのなかで
これから仲間を創らないといけないと思うと
「どうしたものか」
「これからどうなるのか」などと
不安と期待が大きくなる


そんな時知った顔を見ると
ホッとする


顔見知りでなくとも
同郷であったり
同窓であったり
趣味が同じであったりすると
それだけでうれしくなる


共通の記憶が
仲間意識を仲立ちしてくれる


同じ情報を共有することが
仲間の始まりであり
仲間の全てなのかもしれない


記憶のなかには
好ましくない
敵対した記憶や
裏切られた記憶もある


このような不都合な記憶は
仲間意識を阻害する


むしろ
敵対意識を醸造する


新しい環境は
新しい記憶を積み重ねてゆく場だ


様々な出来事が
仲間意識を増長し
あるいは
敵対意識を増長させ
ときに葛藤を生みながら
新しい環境を
さらに新しいものへと変遷させてゆく


生命が記憶を持つようになり
記憶が変えてゆく世界が成立した


その日から
食料と同じように
記憶も生命の活力として
世界の中を循環している

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